警告ラベルのデザイン
国内向けの装置では、いわゆるPLシールといいわれる。製造者責任法の視点から使用が求められている警告ラベルを用意することが多いと思います。
装置をEU圏に輸出するためにCEマークの対応をとる際には、単にPLシールの英文版を用意してしまう間違いが良く発生します。
いわゆるPLシールを左側、CE対応の際に必要となる警告ラベルを右側に示します。
対応の際のポイントを並べます。
① 決められたデザインのルールがある
② できるかぎる文字を使わない
順番に解説いたします。
① グラフィックシンボルの色やサインにかんしては ISO3864シリーズにて規定されており、そちらに沿ってデザインされたものを採用する必要があります。具体的には警告ラベルの場合、黄色三角&黒枠が守られている事です。
② ご存じの通りEU圏では多くの言語が存在します。それら言語に頼らずに警告するために絵文字(ピクトグラム)のみを用いて、まずは警告ができないかを検討する必要があります。絵文字にに関してはISO7000、ISO7010で定められております。
ちなみにISO7000は、自動車の表示アイコンなども規定されておりインターネットで内容確認することができます。
https://www.iso.org/obp/ui/#iso:pub:PUB400001:en
文字を入れずに警告内容を伝えることが難しい場合、特に危険回避のための手段を明確に伝えておく必要がある場合は、文字を併記することとなります。
その場合の一番の難関ともいえるのですが、輸出される国の公用語を用いて記載される必要があります。もし、複数の国に輸出される場合には複数言語での表示が必要となります。
文字の位置や書き方にもルールがあります。詳しいルールはISO 3864-2に記載があり、特徴としては下図のように黒枠で囲って並べるデザインであることです。
DANGER「危険」、WARNING「警告」、CAUTION「注意」 という文字はシグナルワードと呼ばれ、文字を含める場合にはシグナルワードも必要となります。シグナルワードとしてどれを該当させるべきかは、防ごうとしているリスクの内容によります。そして規格によっても微妙に異なります。シグナルワードの違いは別のブログに書いております。もちろんこのシグナワードも輸出される国の公用語である必要があります。
ここまでは、国内製品に対してCE対応をする場合のことをお伝えいたしましたが、さらに北米向けも検討される製品の場合、アメリカおよびカナダの要求をも盛り込んで対応を検討する必要が出てきます。
どうぞ、このような件でご相談事があります際にはご用命ください。